夜勤明けの朝、スマホでニュースを見ていて手が止まりました。
「税務署がAIを導入」——。
正直、最初は「また煽り記事かな」と思いました。でも調べていくと、これは煽りではなく、約25年ぶりに国の仕組みそのものが入れ替わる話だと分かってきました。
私は工場で二交代勤務をしながら、高配当株への投資と、このブログでの副収入づくりをしています。つまり「給料 + 配当 + 副業収入」の3本立て。今回のニュースは、まさに私のような人間に一番関係のある話でした。
今回は、難しい専門用語をできるだけ使わずに、何が変わるのか/何をすればいいのかを整理してみたいと思います。
そもそも「KSK2」って何? 約25年ぶりの大リニューアル
今回の主役は「KSK2(ケーエスケーツー)」という、国税庁の新しい基幹システムです。「国税総合管理システム」の2代目、という意味ですね。
ざっくり言うと、全国の税務署をつなぐ巨大なデータベースです。これまで約25年間使われてきた古いシステムが、まるごと新しくなります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 稼働予定日 | 2026年(令和8年)9月24日 |
| 紙からデータへ | 紙で出した申告書もAI-OCRで読み取り、デジタル化される |
| 縦割りの解消 | これまで税目ごとにバラバラだった情報を、横断して見られるようになる |
| システムの刷新 | 古い大型コンピュータから、現代的な仕組みへ全面移行 |
個人的に一番「なるほど」と思ったのは、「紙で出せば目立たない」という考え方が通用しなくなるという点です。手書きの申告書もスキャンされてデータになるので、電子申告でも紙でも、扱いは同じになっていきます。
実は、AIはもう動き始めている
「2026年9月から急に始まる」と思われがちですが、実際はもう始まっています。
たとえば相続税では、2025年7月から全国の税務署でAI分析が本格導入されました。提出された申告書をAIが読み込み、過去の申告漏れのパターンと照らし合わせて、リスクを自動で点数化(スコア化)する仕組みです。
数字にも変化が出ています。令和6事務年度は、所得税の追徴税額が1,431億円と過去最高を記録しました。法人税は調査の件数そのものは減っているのに、追徴税額は3,407億円に増えています。
つまり、「広く浅く調べる」から「狙いを定めて深く調べる」へ方針が変わってきている、ということだと私は理解しています。
副業サラリーマンが特に気をつけたい3つのこと
① 「20万円以下なら何もしなくていい」は誤解
会社員の副業でよく聞く「20万円ルール」。これは所得税の確定申告が不要になるだけで、住民税の申告は別途必要です。ここを知らずに何もしていない人は、意外と多いのではないでしょうか。
私も最初は誤解していました。アフィリエイト収入が少額でも、お住まいの市区町村への住民税申告は必要になります。
② 振込記録は、相手側にも残っている
ASP(アフィリエイトの仲介会社)から自分の口座に振り込まれたお金は、当然ながら相手側にも記録が残ります。「少額だからバレない」という発想は、データが横断的につながる時代にはかなり危ういと思っています。
③ 経費は「説明できる形」で残す
サーバー代、ドメイン代、書籍代——ブログ運営の経費は認められやすい部分です。ただし大事なのは、領収書と記録がセットで残っていること。数字に理由を添えられるかどうかが、これからは効いてくると思います。
高配当株・NISA投資家への影響は?
ここは、むしろ安心していい部分が多いと感じています。
- NISA口座:運用益・配当ともに非課税。原則、確定申告は不要です。
- 特定口座(源泉徴収あり):証券会社が税金を計算して差し引いてくれるので、こちらも原則、申告不要です。
証券会社は、もともと国に対して取引の記録を提出しています。つまり最初から筒抜けの世界なんですね。だからこそ、正しく口座を設定していれば、AIが入ろうが何も怖くない。私が高配当株投資を続けている理由のひとつも、この「税金まわりのシンプルさ」にあります。
ひとつだけ確認しておきたいのが、NISAの配当受取方法です。「株式数比例配分方式」になっていないと、NISAなのに約20%の税金が引かれてしまいます。まだ確認していない方は、証券会社の設定画面を見てみてください。
「もう逃げ場はない」は言いすぎだと思う理由
ネットやSNSでは「税務署ガチャ終了」「逃げ場なし」といった強い言葉が飛び交っています。再生回数を稼ぐには効果的なのでしょうが、専門家の検証記事を読むと、少し違う景色が見えてきます。
- KSK2は「AI税務調査システム」ではなく、データ処理を効率化する土台のシステムである
- AIは調査先の候補を絞る作業に使われるが、最終判断をするのは人間の調査官
- 一部機能は2026年10月以降にずれ込む発表もあり、ある日突然すべてが変わるわけではない
怖がりすぎる必要はない。でも、放っておいていいわけでもない。「正しく怖がって、正しく備える」——これが今回の私の結論です。
今日からできる、3つの備え
ステップ1:証券口座の設定を見直す
まずは足元から。特定口座(源泉徴収あり)になっているか、NISAの配当受取方法は正しいか。この2つを確認するだけで、税金まわりの不安はかなり減ります。
私は複数の証券会社を用途で使い分けています。手数料や取扱商品は各社で違うので、自分の投資スタイルに合うところを選ぶのがいいと思っています。
ステップ2:記録をデジタルで残す習慣をつける
紙のレシートを箱に放り込んでおく方式は、正直もう限界だと感じています。私は会計ソフトとクラウドストレージで、その都度記録するようにしました。慣れると、確定申告の時期が本当にラクになります。
本で体系的に学びたい方は、確定申告の入門書を1冊持っておくと心強いと思います。
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ステップ3:判断に迷ったら、専門家に聞く
ネット情報だけで自己判断するのが一番危ないと思っています。金額が大きくなってきたら、税理士さんに相談する。その費用も、結果的には安い保険になるはずです。
まとめ:真面目にやっている人ほど、有利になる
今回いろいろ調べてみて感じたのは、この変化は「ちゃんとやっている人」にとってはむしろ追い風だということです。
調査対象の絞り込みが正確になれば、問題のない人が呼ばれる確率は下がります。怖いのはAIそのものではなく、記録を残していない状態、説明できない数字のほうです。
亡くなった父が「株は買ってじっと待つものだ」と言っていました。税金も同じで、コツコツ正しく積み上げた記録は裏切らないのだと思います。夜勤明けの眠い頭でも、月に一度、通帳とレシートを見返す。まずはそこからで十分ではないでしょうか。
本記事は筆者が公開情報をもとに個人の見解をまとめたものであり、税務・投資に関する助言を目的としたものではありません。制度の内容や施行時期は変更される可能性があります。実際の申告・納税手続きについては、国税庁の公式サイトおよび税理士等の専門家に必ずご確認ください。投資判断は、ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。本記事の情報によって生じたいかなる損害についても、筆者は責任を負いかねます。

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