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2026年2月28日、突然ニュースが飛び込んできました。
「イラン攻撃開始」——その瞬間から、原油の値段がみるみる上がっていきました。
製造業でシフト勤務をしながら高配当株を地道に積み上げている私には、正直こんな疑問が浮かびました。
「INPEXやENEOSは持ち続けていいのか?それとも売り時なのか?」
あれから3ヶ月。原油価格はある程度落ち着いてきましたが、まだ先行きが読めない状況が続いています。
この記事では、高配当株の長期保有を軸に置く投資家の視点から、資源株をどう判断するかの基準を整理してみます。「絶対に上がる」といった断言はできませんが、私なりの考え方をお伝えできればと思っています。
📋 この記事の内容
- 2026年2月、原油が突然2倍近くになった話
- INPEXとENEOS——同じ「資源株」でも全然違う
- 高配当投資家が「売る・持つ」を判断する3つの基準
- 原油が下がったら資源株はどうなる?
- まとめ:価格に振り回されず、配当と事業で判断する
2026年2月、原油が突然2倍近くになった話
まず、今回の原油急騰を簡単に振り返ります。
2026年2月28日、米国とイスラエルがイランへの攻撃を開始したとの報道が出ました。これにより、中東の主要な石油輸送ルートであるホルムズ海峡の封鎖リスクが急浮上しました。
その影響で、日本の原油輸入に直結するドバイ原油の価格は、攻撃前の70.7ドル/バレルから3月19日には169.8ドルへと、わずか3週間足らずで約140%も急騰しました。
📌 ポイント:日本は原油輸入の約95%を中東に依存しています。ホルムズ海峡が閉まると、日本はほぼ直撃を受けます。
その後、5月ごろから価格はやや落ち着きを取り戻してきましたが、米エネルギー省(EIA)は2026年のブレント原油の平均を95ドル/バレルと予測しており、まだ高水準が続くと見ています(2027年は79ドルへ下落予想)。
この原油高は、エネルギー関連株に大きく影響を与えました。ただし、「資源株だから全部上がる」というわけではないのが、ここが重要なポイントです。
INPEXとENEOS——同じ「資源株」でも全然違う
よく同じカテゴリで語られる2社ですが、事業の構造がまったく異なります。これを理解しておくと、原油高のときに「なぜINPEXは上がってENEOSはそうでもないのか」が見えてきます。
① INPEX(1605):「上流型」——原油高がそのまま利益になる
INPEXは原油・天然ガスの探索・開発・生産を主力とする会社です。簡単に言うと、「油を掘る会社」です。
販売価格=原油の市場価格なので、原油が高くなればなるほど、ほぼそのまま売上・利益が伸びます。採掘コストが急変しなければ、値上がり分がそのまま利益に上乗せされるイメージです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 事業タイプ | 上流(採掘・開発) |
| 原油高の影響 | プラス(利益直結) |
| リスク | 原油価格下落で業績も下落 |
| 今回の動き | 株価が上場来高値を更新する場面も |
原油高が続く局面では、非常に恩恵を受けやすい業態です。一方で、原油が下がる局面では業績も連動して落ちやすいという特性があります。
② ENEOS(5020):「下流型」——原油高が逆風になることも
ENEOSホールディングスは、原油を仕入れて精製し、ガソリンや軽油などの石油製品として販売する「下流型」の会社です。
原油が上がると仕入れコストも上がります。それを販売価格に転嫁できれば問題ありませんが、できない場合は利益が圧迫されます。そのため、原油高だからといって必ずしも株価が上がるとは限らないのが特徴です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 事業タイプ | 下流(精製・販売) |
| 原油高の影響 | 仕入れコスト増(逆風になる場合も) |
| リスク | 価格転嫁できない場合に利益圧迫 |
| 注目点 | 在庫評価益・株主還元の動向を確認 |
⚠️ 注意:「資源株」とひとくくりにしても、上流・下流で全く逆の動き方をすることがあります。購入前に事業モデルを確認することが大切です。
高配当投資家が「売る・持つ」を判断する3つの基準
私が高配当株を長期保有する際に使う判断基準を3つ紹介します。「株価が上がったから売る」ではなく、「事業・配当・財務」で判断するのが私の軸です。
基準①:配当は維持・増配されているか?
高配当株投資の核心は「安定した配当を長期間受け取り続けること」だと思っています。
原油が上がっても下がっても、配当が維持・増配される見込みがあるかをまず確認します。
具体的には以下を確認します:
- 配当性向が過度に高くないか(目安:75%以下)
- 利益に余力がある状態で配当を出しているか
- 減配・無配の履歴がないか(あれば理由と回復状況を確認)
「高い配当利回り=いい株」ではありません。利益が出ていないのに配当だけ出している状態(いわゆる「タコ足配当」)は、将来の減配リスクが高いため注意が必要です。
基準②:長期的に「必要とされる事業」か?
日本のエネルギー自給率は非常に低く、原油・天然ガスの安定供給は国家レベルの課題です。再生可能エネルギーへの移行が進む中でも、向こう10〜20年はエネルギー需要が大きく消えることはないと私は考えています。
ただし、長期的に見るとエネルギー構造の変化は避けられません。各社が次世代エネルギーへの投資をどう進めているかも、長期保有の判断材料になります。
「今だけ儲かる事業か」「10年後も需要があるか」を自問するようにしています。
基準③:財務は健全か?
特に資源株は、原油価格次第で利益が大きく変動します。価格が下がっても耐えられる財務の強さがあるかどうかは重要なチェック項目です。
- 自己資本比率:30%以上を目安
- 有利子負債の水準:借入が過大でないか
- 現預金の水準:不況時にも配当を維持できる余力があるか
原油価格の低迷期でも「倒産リスクが低い会社」を選ぶことが、長期保有の安心感につながると思っています。
原油が下がったら資源株はどうなる?
EIAの予測では、2027年にはブレント原油が79ドル/バレルまで下落するシナリオも示されています。「原油高の恩恵を受けた今こそ売り時では?」という考え方もあります。
ただし、私のスタンスは「買ったら売らない」長期保有が基本です。なぜなら:
- 売買タイミングの読み違えリスク——「下がる前に売ろう」と思って売ったら、そのまま上がり続けることはよくあります
- 配当の積み上げが途切れる——売ってしまうと、その後の配当収入がゼロになります
- 税コストが発生する——売却益には約20%の税金がかかります。長期保有で複利効果を活かす方が、税後リターンで有利になりやすいです
もちろん、事業の根本的な変化(業績の著しい悪化・大幅減配・財務悪化)があれば話は別です。価格だけでなく、決算情報を定期的にチェックする習慣が大切だと思っています。
💡 私が「売らない」判断をするとき
- 配当が維持・増配されている
- 財務が大きく悪化していない
- 事業の長期的な需要が変わっていない
→ この3つが揃っている限り、価格の上下だけで動かないのが私のスタイルです。
まとめ:価格に振り回されず、配当と事業で判断する
今回の原油急騰で、資源株が注目を集めました。ただ、「上がったから買い」「下がったから売り」という短期的な思考だけでは、長期の高配当投資はうまくいかないと私は思っています。
大切なのは:
- 上流(INPEX)と下流(ENEOS)で原油高の影響が全く異なることを知る
- 配当・財務・事業の継続性で「持ち続ける」かを判断する
- 価格が下がっても揺らがない自分なりの投資軸を持つ
父から受け継いだ言葉を今も大切にしています。
『株は買ってじっと待つものだ』
製造業でシフトを回しながら、地道に配当を積み上げる。その軸だけは変えずにいたいと思っています。
これはあくまで私個人の考えであり、投資を推奨するものではありません。最終的な判断はご自身でお願いします。
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【免責事項】
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資には元本割れ等のリスクが伴います。投資判断はご自身の責任のもと、十分な調査・検討を行ったうえでお願いします。記載の数値・情報は執筆時点のものであり、今後変更になる場合があります。※投資は自己責任です。
— 夜明けの投資家|製造業×高配当株

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